ツアー雑感



(京都大山崎)

2005/11/20
さて今日は最終日。
3日目にしてやっと段取りが良くなってきて
オニギリを握るのも手際良くなったような。


今日の順番は年齢順。
 独酔舎→やなぎ→風丸→カンチ→全員




事前に把握していたお客さんの数は30人ほど。
それ以外にどれだけの人にご来場いただけるか、見当がつかない。
全部埋まるといいなと思いながら、びっしりと椅子を並べる。


ところが、いざ蓋を開けたらなんと
どれだけ補助椅子を出しても足りなくて
ついには厨房からの立ち見まで出た。
純然たるお客さんだけで46人。
メンバー、スタッフを入れると
60人近い人がひしめき合う中でのライブ。
嬉しい悲鳴をあげることになった。


できるだけお客さんに入ってもらうために
椅子が舞台に向けて横並びになっていたので
プレヤーと向かい合っている感じ。
だから、お行儀がいい反面
ガサガサしたざわつきがない。
そういう状態で初めてのお客さんを「起こす」のは
苦労がいる。



独さんが苦心してくれた。
キムラさんも援護。
きっとどう混ぜていくか、どのようにして場を崩していくかを
考えていたんだじゃないだろうか。




それを受け継ぐかのように、やなぎさんの出番。



「ここ(結風)でしかやれないから」と
カンチ(マンドリン)さくら(アコーディオン)で
『涙そうそう』を演奏。
で、期待通りにしっかりとちった私。(T_T)
練習では完璧だったのに…
ライブは本当に難しいと実感。m(_ _)m







でもどういうわけか
あれが一番気持ち良かったと言うやなぎさん。
慰めでなければ、それはとても嬉しいこと。(^-^)
もしかしたら、場が緩くなったのかもしれない…けど。^^;)
笑われたもん。ごめんなさい。(T_T)




休憩をはさんで風丸さんの登場。
この人はいつもマイペース。
ドカーンとでて、ぐわしっと掴んでいく。







やなぎさんとの息もぴったり。
お客さんが吸い込まれていくようだった。



最後はカンチ。
地元だけあって、みなさんに知って頂いている分、随分有利。



独さんがハープをつけた。




同級生や知り合いから声がかかり
カンチはものすごく気持ち良く歌っていた。
他の4人が地ならしして緩めてくれた場で
思いきり炸裂!(笑)



この日の独さんのテルミンは
3日間の中で一番怪しかった。
頭までスリスリしてたよね。(>_<)
見せるライブ…大歓迎!




最後は1本〆をしたリズムから、蒲田行進曲に突入。
さすがに3回目となると音が揃ってきて
この日が一番できがいい。
これで最後という、みんなの思い切りも出ている。



どんなプレーヤーにも
淡々とバックを勤めるキムラさん。
ベースのボトルネック奏法が独創的。




この曲はやっぱり、勢いが命。
独さんの声がよく合ってる…!





そして「ウェイト」
これにはピアノで私もこっそり参加。
やっぱり少しテンポが遅いかな。
長い曲だけに、もう少しテンポアップして
飽きないように構成したほうが
いいかもしれないという反省。







最後はやなぎさんの本領を発揮で「レット・イット・ビー」

♪なんとかなるさ なるようになるさ♪
♪生きてりゃ なんとかなるさ♪

♪また会いましょう また会いましょう♪
♪生きてりゃ また会いましょう♪

ほんとにそんな気分。
今、命ある、それに感謝してライブは終わった。


ライブのあとの打ち上げで
乾杯の前に一人ずつを紹介。

みんないい笑顔している…よね。(^-^)
これだけを見ても、ライブの出来がわかる。







ついにダンサーとしての道を開拓した風丸さん。
♪オリオンビール ほいほい♪
地元のツワモノに鍛えられて
息があがるほど、飛んだり跳ねたり。
この踊りはね、ハードなんだよ。
それを知らなかったみたい。(笑)


一緒に踊ろうという
風丸さんの誘いに乗らずに正解だった。(笑)
みんな嬉しそうな顔してる。


この日のために、天狗堂しげるさんが
おやじパンを焼いて、差し入れしてくれはったので
ライブの最後に抽選でみなさんに分けさせていただいた。
こういう側面からの応援が得られるのも
地元ならではのこと。
本当にありがたい。

私のアコーディオンを
我が事のように心配してみていた人もいた。

拾った私が本当は拾われていたと気付く。


あとがき

おやじ本舗のツアーも早いもので3年目に入った。
ここに来てメンバーも揃ったことだし
そろそろ次のステップを見なくてはならない。
それが何なのか、どこに足を伸ばすのか、どう伸ばすのか…
そんなものを探りながら、ツアーの準備を始めた。
まずは、メンバーが気持ち良くライブできる環境作りをしなくては…

お客さんに届けたいこと。
これだけの個性が一堂に集っているというお披露目と
同時に、それらが楽しく融和できるということ。
一人ずつがいいものであれば、寄れば絶対におもしろくなるという
私が信じているものを見ていただくこと。

今回、関東の若者(高校生)2人が
このライブに来たい、と親に訴えていたらしいことが
ツアーのあとで、廻り廻って耳に入ってきた。
残念ながら、学校の都合もあって実現しなかったけれど
まだ会ったこともない若者たちが
わざわざ聴きたいと言ってくれたこと。
たくさんある娯楽の中で、「おやじ本舗」を選択してくれたこと。
それが胸にこたえて、絶句。涙がでそうになった。
大人が真剣になれば、それは子供にだって若者にだって伝わるんだね。
そう思うとやってよかったと、また次なる力が湧いてきた。

おやじ本舗も進化しなきゃ…うかうかしてられない。
どういうものを目指すか、あれこれ考えた。
そしてそれなりに目指すものが見えてきている。
やっぱり、やらなきゃ。
やることが何より、次なるモノを生み出す原動力になる。
怖れることなかれ。失敗は成功のもと…そ、アコーディオンもがんばるっ。(^_^)v



●カンチ:終わってから「ようがんばったな」と頭をなでてくれた。ありがとう!

●風丸さん:一緒に盛り上げてくれたダンス、楽しかったね。ありがとう!

●やなぎさん:疲れてきた私を見て作ってくれた柿入りカレー、おいしかった。ありがとう!

●独さん:精魂尽き果てている私に、作ってくれた深夜のおかゆさん、おいしかった。ありがとう!

●キムラさん:外でチケットを販売している私に、着ている上着を脱いで貸してくれたね。暖かかった。ありがとう!

人を想いやることのできる、こういうメンバーとなら
きっとこれからも、よい関わりができる気がしている。
人は集るとこんなに楽しく、こんなに優しくなれる。
何をするにも、一番大事なのは人なんだということを納得させてくれる自慢のメンバー。
そんな人達と一緒に好きな音楽をやって、楽しくないはずがない。
そして私達が心底楽しいと思っていたら
それは来ていただいたみなさんにきっとお届けできるはず。
私はそう信じています。



忙しい中、おやじ本舗に時間を下さったみなさん。
本当にありがとうございました。
聴いてくださるみなさんがいなければ、おやじ本舗は存在できません。
来ていただいたどの人からも「楽しかった!」という言葉がいただけるよう
これからも少しずつ進化していきたいと思っています。
目指すは、自立しつつも関わることを怖れない、タフで愉快な理想的な仲間…
その輪が広がりますように、これからもどうぞよろしくお願いします。
(おやじ本舗社長:さくら記)



                                   【付録】
                     あたなにだけはお教えしましょう!オニギリの具の正体!


キムラ:バナナの蜂蜜づけに、アーモンドの砕いたものを混ぜる。
     <小さなオニギリに、バナナの輪切りを無理矢理押し込んでいる。見た目は真っ白で愛想のない三角オニギリ>

独酔舎:ブタの頭肉に塩コショウし、レンジでチン。そのあとトースターで炙り、特製の辛味噌ダレ(埼玉特産)をつける。
     <これはかなりおいしい。料理にこだわる独さんとしては「おいしい」ものを作るという点では譲れないらしい>

やなぎ:関東にてイナゴの佃煮を入手。
     <「死後硬直!」などと言いながら、1匹1匹をかざして入れている。試食したときの歯ごたえが忘れられない>

風丸:大根の葉の味付けに鰹節をまぶしたもの。
     <風丸家の健康朝ご飯の象徴のような中身。大きな手で握り潰すように握っている>

カンチ:ご飯をカレー粉で炒め、そこに同じくカレー粉で炒めたウインナーにガーリックフレークを混ぜている。
     <日頃大好きなカレー味から離れられない。ラップの一部が解けそうなイージーな握り方>

さくら:陽さんから頂いたサツマイモでスイートポテトを作り、その中にラム酒漬けのレーズンを混ぜ込む。
    てっぺんにケーキのカラースプレーをパラパラと振りかけた。
     <カラースプレーを振りかけて「綺麗!」と喜ぶ私をよそに、5人がお〜〜っと叫びながらあとすざりしていく>

見事にそれぞれの個性が炙り出されたように思います。(笑)
あなたはどのオニギリを召しあがりましたか?
これだけの個性を持ち寄ったおやじ本舗の、ライブのお味はいかがでしたでしょうか?



11/18 メロメロポッチ   11/19 のん

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