ツアー雑感

12日横浜グッピー

いよいよ最終日。前日風丸さん宅でゆっくりさせてもらい、おいしいご飯をたらふく頂いたせいか、元気が戻る。
やっぱり、食べる事は生活の基本だと痛感。
今日はもう移動しなくていいから、更に気持ちが落ち着いている。
さあ、最終日、しっかりやりたいね。
あれこれ準備をしつつ、気持ちを引き締めた。
そう…泣いても笑ってもこれでお終い。悔いのないように…

横浜は大都会。
縦長の洒落た造りのグッピー。そのシャッターが開いたとたん、そこにお花が届いた。
「マネージャー!マネージャー!」みんなに呼ばれて行くと、
私宛てに大きな花束が…送り主は、改めてお知らせもしていない思わぬ人。
まだ一度しかお会いしたことがない…ほんとにびっくりの連続。
お花の匂いをかぎながら、感謝と嬉しさが入り混じった。恵まれているよね、私達。
みんなが見えないところで私達を囲んでくれている。がんばろっと。(^-^)




 グッピーは風丸さんのホームグラウンド。
 総勢28人の観客に囲まれた。
 お客さんの中には一緒に音楽に携わった、耳の肥えた人達も交じっている。
 おやじ3人の顔がきゅっと締まっている。
 そしてその横で、つつみかんペイさんがニコニコしておられる。
 すごく嬉しそうで、私まで顔がほころんできて
 緊張が解けて助かる。


ここで私が失敗をやらかした。
持ってこなきゃいけないものを風丸さん宅に忘れてしまって
yukoさんの案内で慣れない車を運転しつつ、大急ぎで取りに戻る。
開演ギリギリにどうにか間に合ったけれど
この間、姫さんは1人奮闘してくれた。感謝。

思わぬハプニングだったけれど
yukoさんと2人きりの時間を持てたのは、よかったように思う。
初めてお会いしたとは思えないほど、いろんなことを話した。
みんな一生懸命生きている。




始めに風丸さんの挨拶。
さて、いよいよ最終ラウンドのゴングが鳴った。
 

つつみかんペイさん…
普段穏やかな人なのに、唄い始めるとロック!ノリがいい。
唄の後ろにバンドの音が聞こえてくるように感じた。



カンチ



風丸さん



やなぎさん






予定外に『ヘルプレス』の前にビールで乾杯。
その気持ち、わかるような気がしたよ。


『ヘルプレス』に『ウェイト』…どちらもよかったよね〜!
みんなの気持ちが完全に一つになっていた。





終わったあとに
「マネージャー!ちょっとちょっと!」と前に呼ばれて
晴れがましく紹介してもらう。


yukoさんのママ。何を隠そう、この方が横浜縫製部長さん。
めちゃくちゃパワフル!
お買い上げ頂いたTシャツを早速着て楽しそうにライヴに参加!



グッピーでの打ち上げ。
終わったね。
みんなの満足そうな笑顔がはちきれそう。


姫さんもyukoさんも加わって
かんぱ〜い!お疲れさまでした〜!


祭のあと

3日間のライヴが終わった。
みんなの顔に何とも言えない安堵感と満足感が漂っていた。
グッピーで少し打ち上げをして、風丸さん宅へ戻る。
「3日間音楽のことだけ考えられて、こんな時間が持ててほんとに幸せだったよ」
その言葉を聞いた時、こんなへっぽこマネージャーでもちょっとはお役に立てたのかと
身体の力がほわ〜んと緩んでいくようだった。

彼らがキラキラ、にこにこと充実感溢れる顔を見せて、打ち上げの美酒を口にする頃
私と姫さんは、隣の部屋でツアー全てのお金の計算をしていた。
物品、ライヴチャージ、そして必要経費…足したり引いたり、首を捻ったり…
残ったお金を精算してそれを3等分して、いよいよ彼らに『ギャラ』を渡すことになった。

『ギャラ』…その金額は日常生活の中では、あっという間に右から左に消えてしまう額だ。
でも、彼らにとって、そして私にとっては、かけがえのない「大した金額」だった。
他のお金とは明らかに違う、大事な大事な手応えのあるものだった。光っていた。
何しろ、これほど楽しい思いをしたのに、その上まだギャラまであるんだから。
おやじ達も同じように感じていたのか
渡した時、歓声をあげて喜び、そして思わず泣いていたね。「うれしい」って。
それを見た時、私も思わずウルっときそうになったけど
ここは社長やから泣いたらアカンって、笑いながら堪えた。(えらい!)
いや、本当は泣き出すと止まらない気がしたから堪えたんだけど。
3人がその少ないギャラの中から、端数を集めて私と姫さんにくれた。
いいのかなって躊躇したけれど、だけど嬉しかった、その気持ち。
もらう予定のなかった私のギャラ…帰りに風丸さんに頂いたボトルの中に今、大事に大事に仕舞っている。
とても使えない…




心をこめて

傍から見れば、いい年をした大人がなんてバカなことをしてるんだってことかもしれない。
でも、私達にとってはやりたくて仕方なかった、ちょっとした冒険だった。
一歩を踏み出す事にまずは意義があった。
みんなの晴々とした顔がそれを物語って、子供のように輝いていた。


風丸さん…あなたは、時が時なら
火消しの親方になっていたのではないでしょうか。
全体をまとめる力、みんなの気持ちをまとめる力に脱帽しました。
思いを的確な言葉にする、まれに見る才能をもったロマンチストだとも思いました。

やなぎさん…あなたは心底歌に真面目な人だと思いました。
自分の理想の姿を完璧に求めていくゆえに、楽しみがあり、時に苦しみも生まれ…
音楽を感覚のみで捕らえている私にとって
この期間に話したことはいい刺激になりました。

カンチ…「カンチさんの唄は陽気ですね」そう昔言われたとき
その事があまり理解できなかったけれど
今回のツアーで、そうなのかもしれないと思いました。
シビアな唄をうたっていても、何故か沈んでいかなかったから、救われる思いでした。

五月の姫さん…あなたがいなかったら、私の仕事はパンクしていたでしょうね。
上手に私の足らずまいをサポートしてくれて、安心していられました。
唄うわけでもなく、第3者として気楽に参加することもできたのに
敢えてこの輪の中に飛び込んできてくれた…
そこにあなたの欲っしているものも見えた気がしています。
おやじの一番の追っかけファンだと思います。

yukoさん…初めてお会いしました。
ほんわかとして、ものすごく居心地のいい空間を漂わせておられましたね。
風丸さんと、お互いがなくてはならない存在であることを肌で感じました。
それは「おやじ本舗」にとっても同じです。


人はひとりとして同じでない。
そんな当たり前のことを改めて感じている。
同じものを見ても、感じるものが違う。
時としてそれに異議を唱え、時としてそれに膝を叩くほど同感し…
でも、確認するためには、まず近づかなくてはならない。
それは面倒なことだし、時に苦しみも生む。
でも、おやじ達は語り合いたかったんだ。近づきたかったんだ。
スポンジのように、身体全体でお互いの気持ちを吸い取り、そして潤っていくようだった。

みんなでよく話し合った。時に白熱して芯をつく激しい言葉も飛び交った。
笑った、泣いた、頷いた、首を振った…なんでこんなに素直になれるんだろうって思うほど。
『おやじライヴツアー』…それは自分を探す旅だったのかもしれないね。
今の時代、人とこんなに真っ直ぐにぶつかり合える幸せ。
そしてその作業から自分の縦軸、横軸が見えてきて、今ここに存在していることが確認出来る手応え。
時間と共におやじ達が熟成されていくようだった。

正直、マネージャーって大変な仕事やなあと思う。私には手に余ることも多い。
仕事に終わりがない。「これでいい」というのがない。
けれど、試行錯誤して、自分のできる最大限をやろうと思ったのも
おやじ達のことが好きで、この場にいさせてもらえるのが最高だと思えたから。
損得抜きってこのことかな。

みんなもお互いを好きだと思ったに違いない。
そして、それがライヴツアーに一番大事だと感じたに違いない。
人を、モノを、「いとおしい」と思うその気持ち、それが喜びの全ての始まりのような気がしている。
私にも大事なものが見えたように思う。

ライヴのあとで、自分も唄いたくて唄いたくて仕方がなかったと言う人がいた。
あのお客さんの中には眠っていたギターの弦を張替えて復活させた人や、ギターを買った人までいたね。
こうやって、頂いた幸せな気持ちが、周りに少しずつ広がっていけば
それが私達にとっても一番幸せなことかもしれない。

失ったもの、忘れたものをもう一度見付けよう…
そういう気持ちで、思い切って踏み出した「おやじライヴツアー」
終わってみると、忘れていたものの端くれを見たような気がしている。
そして、もしかしたら、端くれにちょっと触れたかもしれないという柔らかな手応えも…

ツアーが終わり、各地でおやじ達の当たり前の日常が始まっているはずだけれど
そこにちょっと違うみんなが立っている…そう確信している。
この幸せ、またみんなに分けて走れるといいね。
ヘルプレスとウェイトが懐かしい。
これを唄っている3人が最高だった。
この原稿を書きながら、バックにヘルプレスのCDを流していたら急にこみ上げてきて
社長はわんわんと大泣きしてしまったよ。
もう一度3人の唄声を聴きたい。




帰りも富士山が見えた!





       ●やなぎさんの独り言●

3Aの優等生バッターが
いきなり大リーグに行った気分
バターボックスでただ
立ち尽くしている自分

でもさ
2回までは空振りしたっていいんだから
最後の最後に一発
遠くまで飛ばせばいいんだから

今でも結果がどうだったのか分からないけれど
その場所に居られた事に感謝!


            ●カンチの独り言●

やなぎ、風丸とツアーするなんて
ほんまにええんかいな?
キャリアがえらいちゃうしなあ〜。
『おっさんのブルーズ』だけでは寂しいで。
というのが最初に思ったこと。
声はもつやろか?
きっと三日目なんか呑んだくれてヘロヘロやで。
というのが2番目に思ったこと。
あとは簡単、なるようにしかならへんわ。
なんとかなるやろ。
と実にええかげん。
楽なほうへ思考を落ち着けたが・・・。

で、やってみて
さくらはじめ応援してくれたお姉さん方々に
感謝、感謝の雨あられ。
去年もみんなへたっぴなオイラを応援してくれたし、
今年もオイラがいない隙にしっかりと段取りしてくれた。
これでツアーにカッコがついた!

肝心のオイラの唄とギターは
楽なわけがあらへん。なんとかならへん!
申し訳ないけど
まだまだ人様に胸を張って聞いていただける
代物とはちゃう。
去年よりは聴けるようにはなってるけど
物珍しさで救われただけやなと思う。
まだまだオイラは蚤の心臓。
人様の前に出ると一瞬なにがなんやらわからんようになる。
ちょっとビールに手伝ってもらうか・・・・。

いや、ちゃうで、やっぱし
唄は風丸の迫力と想い入れに学び
ギターはやなぎのキレ味と安定感に学ぶ
やな。
気合を高めなあかん。
物まねはせえへんけど
ツアー中の
二人の姿はずっと心の中に残る。

皆とええ時間を共有できたことに改めて感謝、感謝!


                ●五月の姫さんの独り言●

さくらさんから
「姫さん、カンチとやなぎさんと風丸さんも来るねんで!ツァーするねんで!」
と言われてどひゃぁ〜〜〜〜!マジな話だろうか?

でも行きたいなぁーって思って
さくらさんへ「行きたい!行く!ツアー参加!」と言っていた自分。

それから考えれば考えるほど無謀な決断だったかな?
と自問自答の日々は続いたように思う。
サブマネということは・・・何をするんだ?etc・・・・
結局できる事をするだけでええねんな。

さくらさんに「姫さんあんたもえらく酔狂やな!」と言われ
そうかなぁー?なんてね。(笑)

どないなツアーでもやったもん勝ち。
何もしないで机上の空論をいうよりうんと楽しい事を体験したもん勝ち。
仲間と楽しんだもん勝ち。

本当に楽しい時間で楽しい出会いがあったツアーでした。
横浜界隈では未使用なる合言葉が流行しても困るんだけどなぁー(爆)
yukoさんと知り合えたことは嬉しい出来事だったな。
彼女のように超自然体で生きるのがベストだなぁー

大好きなお姉様方、さくらさん、yukoさん
大好きなおやじ達 カンチさん、風丸さん、やなぎさん
みんなほんとうにありがとう!
宝物が沢山増えたツアーだったよ。

こんな感想しか書けないのでゆるしてね。
楽しませてもらったのは姫が一番だったような・・・・気がします。


                  ●さくらの独り言●

なんだか私がえらくみんなを締めてかかったという印象を残しているようだけれど
それは誤解。ここは言っとかなきゃね。(笑)
全てはおやじ達の自主的な判断から始まっている。
最初私は、きっとこのツアーは呑んで呑んで呑みまくるんだろうって思っていた。
でも、「そんなことはしない。ライヴをちゃんとやらないと、各地で待っていてくれる人に悪いから」
そう言ったのはおやじ達のほうだった。
私はその言葉に驚いた。ちょっと意外な言葉だった。
「そうか…そう言う意気込みがあるんなら、私もそれで行こう」
それが私のスタートになった。
その自主的な約束…完璧ではなかった…けれど努力は見えたよ。(笑)
そして、結果、次にちょっと違う景色が開けたような気がしている。

人が持つ勝手なイメージ…
それでなくっちゃあ…と言われると、自分もそうあろうとしてしまう。
けれど、一番やらなきゃいけないこと…それは、ちゃんと唄うこと。
それを考えると、また少し違う結論がでるのかもしれない。
イメージで唄はうたえない。
唄っている自分は生身なんだから…ちゃんとした生の裏付けがいる。
何より、ツアーってまず体力が要る。それを3人は自覚した。
3人寄った。舞台は3分の1、持ち時間は3分の1…でも責任は3倍になった。
それを自覚しつつ、カバーし合いながらツアーを終えた。
次にやれることがあったなら、もっといいものになるはず…そう期待できる前向きな姿だった。
まだまだ成長してるんだ、おやじ達。
私はそういうおやじ3人におおいに期待しているし、一番のファンだと自負している。よろしくね。


10/10 大阪DOVE-TAIL  10/11 埼玉葡萄館

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